青木健太 氏

かものはしプロジェクト 日本事務局担当 / 青木健太 氏

2004年東京大学教養学部中退。 2007年度まではかものはしプロジェクトのIT事業部を統括。 ECシステムや人事管理システムをプロジェクトマネジャとして開発。 2008年度からは現地製品の日本販売を手がける。 「仲間と熱くなれる事をみつけて、常にわくわくしていたい 」  「ITの力を使って世界をよい方向にしていきたい」 とかものはしを創業。

かものはしプロジェクト設立のきっかけ

大学生のときビジネスの勉強や、講演会とか聞きにいっている中で、だんだんと聞いてるだけでは面白くない、何か自分でもやってみたいと思うようになりました。もともとなんとなく面白いこととか大きいこととか、社会に役立つことをしたいというか思いがあって。僕は結構、頭から入るほうなので、どういう職業があるとか、どういう人が成功してるとか、いろいろ考えるじゃないですか。そうするとこれだ、っていう風にきめきれないところがあるわけですよね。自分が一生これをやるんだという感覚はよくわからなくて決められなかった。そんな時に、村田(現在の特定非営利活動法人かものはしプロジェクト共同代表)と会うと彼女は全然違って、頭で考えるより先に、児童買春問題で、子供たちが売られていて、それをどうにかしたいんです、ということが先に来るわけですよ。そういう話は、当時の大学生だった僕からすれば、ひどくバランスが悪く感じるぐらいの話なんですよ。だって、彼女は自分がこの問題を解決しなきゃいけないと思っているわけです。普通に考えたらそんなことありえないわけでしょ。日本に暮らしていて、「関係ないじゃん」って言い切ることも全然できるんだけど、彼女がそれを信じ込んでいるってのは、新鮮で、多分しばらく僕にはそういう考え方は出来ないだろうな、と思ったわけですよ。だっていろんな問題があるじゃないですか。アフリカにだっていろいろ大変な問題があるわけだし。日本で生活していくにもいろいろ大変な問題があるわけだしね。っていろいろ考えちゃうとのめり込めないわけですよ。考えちゃうとね。でも、彼女は全然違う。タイとかカンボジアでのこの問題がやばいんです、みたいなこと言って、一生かけて解決しますみたいなこと言ってるから、新鮮でしたね。あぁ、これがヴィジョンを持つっていうことなんだなと思って。特定の社会問題にのめり込むっていうのはあんまり僕にはできない発想の方向だったので、そこに惹かれました。自分はどっちかっていうと自分が成長したいとか、社会問題を解決するようなビジネスとかそういう仕組みを作りたいという思いが強かったので、一緒になんかやってみたら面白いんじゃないと思ったんです。それがきっかけですね。

持続性にこだわる事業から

解決しようとする問題の大きいわけですよ。だいたいカンボジアの貧困に挑戦することは大変なことだと思っていて。現地では頑張って物を売れば、何とかなるとみんな思ってないわけですよ。仕方が無く出稼ぎに行ったり、体を売ったりしている。 そんな中で自分ひとりでカンボジアにいって、「みんなダメだよ、体売っちゃ。」みたいなことをいっても、どうしようもないわけです。でも、問題は解決したいって思うわけじゃないですか。問題を大きく解決したいと思うからには、大きい事業をやらなくてはいけないんじゃないか。そのためには、社会サービスの受益者を拡大しないといけないんですよね。8000人から20000人くらいいるといわれている児童買春の被害者、その裏には10万人ぐらい潜在的な層がいるんだろう、と考えています。それをどうにかしていくためには、一つの地域で、50人ぐらいを対象に、小さくやっていても、なかなか問題解決しないんですよ。もちろん、そこから始めないといけないんですけど。そう思ったときに、持続性・拡大性にこだわるということが重要になりますよね。例えばかものはしの場合でいえば、50人雇うファクトリーが、ビジネス的に成立させるということです。もしきちんとビジネスとして回るとわかれば、やりたいと思う人はいくらでもいるわけですよ。この問題に取り組みたいと思う人は結構世界中にたくさんいるでしょうから。 たとえ自分の給料が出なくてもと思える人は少なくても、ビジネスとして利益がでて、自分も食べていけるなら、やりたいっていう人はいくらでもいるじゃないですか。 だから最低でもトントンっていうか、ちょっと黒字が出ますっていうような、ビジネスモデルを作れば、みんな真似して、参加する人が増えるんじゃないか、と思っています。自分たちだけで問題解決できるとはまったく思ってないです。一番理想としているのは、良いモデルをつくって自分たちを含めて横展開していくこと。例えば、ものを買うのに不便な時代に、コンビニを作って、日本人に便利な生活をもたらしたいと思ったら、特定の地域だけでやってもしょうがないわけじゃないですか。全国でやらないといけないでしょ。でも、コンビニって便利なだけじゃなくビジネスとして儲かるんだって話がつたわったら、みんなまねしてくれてやってくれるようになったじゃないですか。そういう風にいろんな展開の仕方があるのが、社会問題解決の事業のいいところだと思っています。うまくロールモデルを作れれば、爆発的に広がっていく可能性がある。だから、事業の持続性にもこだわるし、それがうまくいったときに、やっぱり広げていくっていうことにもこだわるわけですよね。

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