鍵山秀三郎 相談役

掃除の成果

会社を現在の場所へ移転した当時、会社周辺は小さな犯罪がよく起こりました。うちの会社の後ろの目黒川にも、ひったくりにあったハンドバッグや財布がいっぱい捨ててあったんです。その当時から、うちの会社は川の中まで下りて掃除をしていましたからしょっちゅうそういうものを拾っていたんですけれど、最近はゼロですよ。全くありません。また毎月一回、新宿にお掃除しに行っておりますが、犯罪が約40パーセント減った、と警察の方から聞きました。それから広島でも行っているのですが、県全体で犯罪が40パーセントも減少したとのことですよ。これもすべて掃除のおかげです。すると当時の広島県警本部長が私の考えを理解して下さって、全警察を挙げて掃除に取り組んでくださったんです。掃除を始めた当時、広島市の中心にアリスガーデンという広島市民の憩いの広場があったんです。ところが、一番みんなが行きたい土曜日の晩から日曜日の朝にかけて暴走族が大集団で暴走行為をしていて行けないんですよ。怖くて近寄れないんです。その暴走族のリーダーを私たちが集めて、掃除に取り組ませたらとうとう暴走行為はなくなりましたよ。いまやそこは普通の憩いの場に変わりました。掃除をするとその人自身の身も心も浄化されるんですよね。それから掃除をしている人を見ている人の心も浄化されるんですよ。

人生のお手本

これは冒頭でも申し上げたとおり、私は散々人から踏みつけられてきました。また、パートナー企業に対して手助けをしていて、その結果20億近くも損をしたこともありました。今までに失った金額はとても人に言えるような金額ではありません。桁違いに大きなものです。でも、もし私がそれを避けたらどうでしょう、誰かのところにその損失が行くわけです、損失がなくなるわけじゃないのだから。消えて無くなるならいいですけどもね。私が避けることによって誰かのところにその被害が行ってしまうわけです。だったら私はまだ耐えられると思いましてね、耐えられる私が引き受けようと、そういう考えです。あの西郷隆盛もそうです。善人で消極的な人はいっぱいいるのですが、有能で積極的で善人であるっていう人は少ないんですよね。西郷隆盛はその中の1人です。彼は自分の命を捧げて、不平士族たちの騒乱にけりをつけたいと。そのためには自分の命を差し出すしか方法はないとわかっていた。逃げることなんていくらでもできたのに。しかしそこで西郷さんが逃げれば日本中にその騒乱が広がっていくわけですよね。あそこまで私はできないですが、私で引き受けられるものなら私が引き受けていこう、と考えています。

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掲載:2008年12月15日   category:ベンチャー

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