安藤勇 理事長

ハビタット・ジャパン 理事長 / 安藤勇 氏

  • スペイン生まれ
  • 1959年に来日
  • 1966年に上智大学社会経済研究所入所
  • 1971年に同研究所内アジア間関室室長
  • 1979年に国際NGO JRS (Jesuit Refugee Service)委員会委員
  • 1981年にジャパ・ベトナムNGO代表
  • 1983年に7月 イエズス会社会司牧センター所長(現在にいたる)
  • 1991年-1997年 日弁連懇話会に委員就任
  • 1997年に上智大学退職
  • 2006年-2008年ハビタット・ジャパンの理事長

ハビタットの活動に参加したきっかけ

私は以前、上智大学で教壇に立っていました。よく発展途上国の開発の話であったり、開発理論であったりを教えていました。ところが、がっかりしたというか、これではもう意味がない、と感じたことがあります。どんなに素晴らしい理論を考え、持ち出しても、実際にやってみなければ、何も始まらない。誰だって綺麗な理論を持ち出すことができるが、理論だけで自分は何もできない、何もしないのでは意味がないとね。それに、少しでも実際の現場と関わっていけば、結局理論どおりにはいかない部分も見つかります。失敗してもいいから自分でやってみること、チャレンジすることが大事だと感じました。そんなときにハビタットの方から声をかけられました。ハビタットでは実際に現地に行き貧しい人たちに、もっと人間らしい環境を提供するために、家作りを行い、その家作りを通して、途上国の貧困を和らげるという目標を掲げています。それは、もう今までの私の生き方、信条、方針とぴったりだったんです。

日本のハビタットのこれから

ハビタットには課題がたくさんあります。例えば、若者に10日や2週間の期間、現地に行って、家作りを手伝ってもらうのですが、その短時間でどこまでほんとに相手のお手伝いができるのかという点。やはりうまくいかなくて結果的に失敗に終わる時もあるでしょう。また、外国の現地でのボランティアから帰ってくると、自分たちの生活は日本ですよね。じゃあ、今度は日本で何かできないかと考えてみると、なにもできない。家作りを活かせる現場が日本には見つからない。これは日本のハビタットの一つの悩みですよ。団体としては一年で何百軒も家を作っています。ところが、日本のハビタットは、自国の中で家作りができないでしょ。外に行って作ってくるだけ。新宿とか渋谷にいくと、ホームレスがいる。その人たちの大きなニーズの一つはやっぱり家ですよね。だから日本でもそういう方々に家が作れるといいけれども、その人たちは土地を持っていない。それに仕事もないからローンを返せない。さらに日本の場合、建築に関して厳しい法律があるでしょ。タイとかバングラディッシュとかで作っているようなブロックを積むだけの簡単なつくりの家は作れないのです。日本でも、家作りによってハビタットが世界に発信してきたメッセージを伝えていきたいんです。そのために具体的に日本で何ができるのか、それをこれから考えてやっていきたい。

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